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福岡の地酒・地ビールの酒蔵 杉能舎(すぎのや)
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九州大吟醸

様々な思いが人をつなぎ,新しい酒造りが始まりました。


酒蔵の森に九州大学がやってきた!  五代目蔵元より
    学生と一緒に美味しいお酒をつくってみたい。

杉能舎は創業以来、背振山系の清冽な伏流水とその麓で大切に育てられる優秀な酒米に恵まれ、代々お酒を醸してきました。

本年10月に、酒蔵のすぐ裏手の森に九州大学の新キャンパスが開校します。私どもが永年の酒造りで培った技と大学が持つ知識を融合し、新しい日本酒の味わいを探求しながら、学生たちと一緒に酒造りができることはこの上ない喜びです。

また、その反面大学の移転は、酒蔵だけでなく、自分たちが住む環境についても真剣に考える契機となりました。美味しい地酒は、優良な米と水だけでなく、郁々と受継がれた地域の環境、文化があってはじめて『地酒』という個性が宿ります。

一度壊れた自然は気の遠くなるような歳月をかけないと戻りません。お酒を造ることが、直接森の緑を増やし育むことになる。そんな新しいかたちの酒造りを目指して『九州大吟醸プロジェクト』が始まりました。

飲めば飲むほど緑が増える・・・このフレーズが、言葉や内容を変えて世界中に広がれば、新しい自然との共生が見えてくるかもしれません。
九州大吟醸
九大移転、その10年後、20年後    NPO環境創造舎 
平成17年、秋。
九州大学は福岡市西区元岡・桑原地区への移転を開始する。
その10年後、その20年後。

今ある田んぼは、ちゃんと田んぼのままだろうか?
カエルたちも、ちゃんとそこに住んでいるだろうか?
野山に咲く小さな花は、踏みつけられていないか?
地元の方々と九大は、ちゃんと手を取り合えているだろうか?

環境創造舎は、九大生有志が設立したNPO法人で、九大新キャンパス移転地域の森や生き物を守る活動を行ってきました。

環境創造舎と杉能舎と九大は手をつなぎ最初の一歩を踏み出しました。
九大新キャンパス移転地域の大切な何かを守り、育てるために。
10年後、20年後の未来に向けて。

「九州大吟醸」の売上の一部を環境保全基金とし、九大新キャンパス移転地域の環境、文化の保全活動(竹林をヤマツツジやどんぐりの森に変える)に役立てます。また、酒の原料となる米づくり、酒造りなどの作業も九大の学生や教員・地元住民との協働で行い、新しいかたちの酒作りを応援します。
人をむすぶ九州大吟醸  矢原徹一:九州大学大学院理学研究院・教授
九州大学では、九州芸術工科大学との統合を契機に、2004年4月にUIを制定しました。UIとは、University Identification Systemの略称で、「九大らしさを表現するシステム」のことです。UIの一環として、新しいロゴマークや、シンボルカラー・サブカラーなどが決定されました。UIのデザインは、芸術工学研究院の佐藤優教授を中心に行われました。「九州大吟醸」という名前も、UIの一部としてこのときに誕生しました。

今回、学生や教職員による参加型のプロジェクトを通じて、「九州大吟醸」が誕生したことは、とても喜ばしいことです。また、売上の一部を、九大新キャンパス用地の環境、文化の保全活動等に役立てようという考えはすばらしいと思います。

人をむすぶ九州大吟醸
環境保全の活動や、酒造りには、立場や価値観が違う人たちを結びつけていく魅力があります。九州大学・杉能舎・環境創造舎の協働から誕生する「九州大吟醸」が、人と人との新しいつながりを広げ、多くの人に祝福されるよう、心から願っています。

みんなで旨い酒を造ろうじゃないか!

九州大吟醸ができるまで
精米作業

『九州大吟醸』は2つの種類のお酒があります。「しずく搾り」「手づくり大吟醸」は、地元糸島の山間部で育成された酒造好適米の『山田錦』を麹米に使用し、醪のもとになる掛米には福岡県独自の酒米『夢一献』を50%になるまで精米して使用します。精米とは、玄米の外側部分に多く含まれる、たん白質、脂肪分、灰分等削り、お米の中心部にある【心白】という良質のでんぷん層を多く残して、できるだけ雑味が少なく薫りが良い酒質を目指します。ちなみに、【大吟醸酒】とは、お米の外側の部分を50%以上削って使用したものをいいます。
洗米と浸漬作業

精米した酒米は、約1ヶ月間位【枯らし】という期間を設けて自然に乾燥させます。そして、いよいよお酒造りの作業が始まります。まず、お米に付着しているぬかや米粉を洗い落とす【洗米作業】を経て、即刻、水分を吸収させます【浸漬作業】。お米に水を吸わせる作業は、その日の外気温と水温により微妙に変更されます。この浸漬作業によりお米が吸収した水分の量が、この後の仕込み作業に決定的な影響を与えることになるため、原料処理の工程では最も重要な工程です。ちなみに、水分を吸収する前のお米の重量が、浸漬後に128%増加するように水分を吸収させました。(約10分間水分と接触)
蒸米作業

給水後は翌朝の【蒸米作業】のために、布をかぶせて水分が蒸発するのをさけ、蒸米作業の当日午前6時から大きな釜【甑・こしき】に移し、蒸しの作業が始まります。一度に蒸すお米の量は、麹米だけの時は、100kg程度で、仕込み終盤になると500kg近くぬ増えます。 酒米は、蒸されることで、中のでんぷんがのり状になり、麹菌による糖化作用を受けやすくなります。
蒸し上がった米を運ぶのは熱くてタイヘンです。杉能舎にはベルトコンベアやエアーシューターが無いので蒸したお米を運ぶのはすべて人力です。酒造りは本当に重労働です。

製麹作業

蒸し上がったお米は、約40度くらいまで自然放熱させて冷やし、麹菌をお米に繁殖させる【製麹作業】が行なわれます。【麹室・こうじむろ】と呼ばれる部屋は、約28度くらいに保たれ50時間位の時間を掛けて麹米を作ります。写真のように、蒸米を床の上に広げて更に温度を32度くらいまで放熱させ素早く麹菌の胞子をお米に振りかけます。均一に胞子が拡散するように丁寧で迅速な仕事が要求されます。その後、温度を均一化するためにお米を山盛り【盛り作業】にし、何重にも布をかぶせて20時間ほど寝かせます。翌早朝に、山盛りのお米を崩し【切替し作業】麹菌がお米全体に繁殖しやすいように更に手を入れます。その後は、麹箱と言われる箱に移し、麹室の温度と湿度のバランスを経過時間に沿って変えながら管理します。麹が出来上がる【出麹】前夜は、最も麹菌が活発に活動するために温度が上がりやすく、その温度を抑えるために夜中もかぶせた布の枚数を少なくしたり、少し手を入れて放熱させたりとほぼ徹夜の状況です。

麹菌のもつ糖化酵素の力で米のでんぷんを糖分に変え、お酒を発酵させる酵母菌の栄養源とすると同時に、たんぱく質を分解してお酒のさまざま味のベースを作る大切な作業で、 昔から『一、麹(こうじ) 二、もと 三、造り』といわれ、酒造りの中でも最も重要な工程です。

酒母仕込み

美味しいしお酒を造るためには、ゆっくりと時間をかけて発酵させることが大切です。
そのために、酵母菌が順調に活動すために、まず少量のもろみを造ります。これが【酒母仕込み】というものです。一度に大量のお米を仕込むと酵母菌が消化できず良いお酒になりません。
今回の『九州大吟醸』の仕込みには、精米したお米を全体で1000kg使用しますが、酒母では、そのうちの20%のお米を使用します。約50度くらいに暖めた仕込み水の中に、麹の繁殖した麹米と40度程度に冷やした蒸米をいれてお米の【糖化作業】を行ないます。その後、温度を25度くらいまで落とした後で酵母菌を入れて発酵が始まります。ここから約1週間くらいかけて酵母菌が増殖し、この後の大きな仕込みに耐えうるお酒の元が出来上がります。

もろみ仕込み(3段仕込み)

酒母と同じく、残りの8割のお米を一度に仕込むのではなく、3回【3段仕込み】に分け、仕込むお米の量を増やしていきます。
まず、最初は【添仕込み】、出来上がった麹米を、蒸米(15度くらいに冷やして使用)、仕込み水と合わせ仕込みます。翌日は【踊り】といい、仕込みはせずに酵母菌の増殖を静かに待ちます。そして、【仲仕込み】、翌日の【留仕込み】(添仕込みと同様に、麹米と蒸米、仕込み水を併せて仕込みます)を経て、使用する原料がすべて発酵タンクの中に入り、酵母菌の発酵作用(麹菌の糖化酵素によって糖化されたでんぷんを酵母菌がアルコールと炭酸ガスに変えること)により、少しずつお酒に変わっていきます。今回の『九州大吟醸』は、やさしい香りとまろやかな味わいを目標としたので、その特徴に合う酵母菌を選定し、もろみを発酵させる期間も通常のもろみより少し長い35日間をかけて低い温度で醸造されました。もろみの最終日の分析値は、ほぼ予定通りのアルコール度数17%に仕上がりました。
上槽(しずく搾り)作業

今回予定した酒質は、【日本酒度】=日本酒の甘さ辛さを表現する単位でプラス2度のやや辛口が目標でしたから、毎日お酒の成分分析を行ない目標の酒質となったところで【上槽作業】となりました。

通常は、酒槽(さかふね)と呼ばれる長方形の搾り機の中に袋詰めしたもろみを積み重ねて、上から圧力をかけて搾りますが、今回は、昔ながらの方法で【しずく搾り】を行ないました。
しずく搾りとは、出来上がったもろみを酒袋といわれる、搾り用の袋に入れ、写真のように、タンク内に吊り下げ、重力の力だけで(圧力をかけずに)搾る方法です。九州大吟醸の「しずく搾り」はこのような方法で搾られました。機械による余分な圧力がかからない分、お酒の良い部分のみが採れる贅沢な搾り方です。
瓶詰め作業

上槽した酒は、タンクに移動し、約2日間静置して【オリ引き作業】お酒の中で浮遊するオリといわれる、もろみの成分を沈殿させ、タンクの下部の栓から静かに取り除きます。その後、すぐに瓶詰めされ、マイナス2度で貯蔵されながら出荷を待ちます。

新キャンパスでのお披露目会


3月8日九州大学新キャンパスで、梶山総長を始めたくさん方々に参加いただき『九州大吟醸』のお披露目会が行われました。


九州大吟醸プロジェクトの取材記事です。
九州大吟醸 500ml2本詰合せ 
九州大吟醸 500ml2本詰合せ 
3,200円
九州大吟醸 しずく搾り 1800ml
九州大吟醸 しずく搾り 1800ml
5,000円
九州大吟醸 しずく搾り 500ml
九州大吟醸 しずく搾り 500ml
2,000円
九州大吟醸 手造り 1800ml
九州大吟醸 手造り 1800ml
3,000円
九州大吟醸 手造り 500ml
九州大吟醸 手造り 500ml
1,200円



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担当者:国友武男(くにとも たけお) 浜地酒造株式会社