| 九州大吟醸ができるまで |
| 精米作業 |

『九州大吟醸』は2つの種類のお酒があります。「しずく搾り」と「手づくり大吟醸」は、地元糸島の山間部で育成された酒造好適米の『山田錦』を麹米に使用し、醪のもとになる掛米には福岡県独自の酒米『夢一献』を50%になるまで精米して使用します。精米とは、玄米の外側部分に多く含まれる、たん白質、脂肪分、灰分等削り、お米の中心部にある【心白】という良質のでんぷん層を多く残して、できるだけ雑味が少なく薫りが良い酒質を目指します。ちなみに、【大吟醸酒】とは、お米の外側の部分を50%以上削って使用したものをいいます。
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| 洗米と浸漬作業 |
精米した酒米は、約1ヶ月間位【枯らし】という期間を設けて自然に乾燥させます。そして、いよいよお酒造りの作業が始まります。まず、お米に付着しているぬかや米粉を洗い落とす【洗米作業】を経て、即刻、水分を吸収させます【浸漬作業】。お米に水を吸わせる作業は、その日の外気温と水温により微妙に変更されます。この浸漬作業によりお米が吸収した水分の量が、この後の仕込み作業に決定的な影響を与えることになるため、原料処理の工程では最も重要な工程です。ちなみに、水分を吸収する前のお米の重量が、浸漬後に128%増加するように水分を吸収させました。(約10分間水分と接触)
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| 蒸米作業 |
給水後は翌朝の【蒸米作業】のために、布をかぶせて水分が蒸発するのをさけ、蒸米作業の当日午前6時から大きな釜【甑・こしき】に移し、蒸しの作業が始まります。一度に蒸すお米の量は、麹米だけの時は、100kg程度で、仕込み終盤になると500kg近くぬ増えます。 酒米は、蒸されることで、中のでんぷんがのり状になり、麹菌による糖化作用を受けやすくなります。
蒸し上がった米を運ぶのは熱くてタイヘンです。杉能舎にはベルトコンベアやエアーシューターが無いので蒸したお米を運ぶのはすべて人力です。酒造りは本当に重労働です。
  
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| 製麹作業 |
蒸し上がったお米は、約40度くらいまで自然放熱させて冷やし、麹菌をお米に繁殖させる【製麹作業】が行なわれます。【麹室・こうじむろ】と呼ばれる部屋は、約28度くらいに保たれ50時間位の時間を掛けて麹米を作ります。写真のように、蒸米を床の上に広げて更に温度を32度くらいまで放熱させ素早く麹菌の胞子をお米に振りかけます。均一に胞子が拡散するように丁寧で迅速な仕事が要求されます。その後、温度を均一化するためにお米を山盛り【盛り作業】にし、何重にも布をかぶせて20時間ほど寝かせます。翌早朝に、山盛りのお米を崩し【切替し作業】麹菌がお米全体に繁殖しやすいように更に手を入れます。その後は、麹箱と言われる箱に移し、麹室の温度と湿度のバランスを経過時間に沿って変えながら管理します。麹が出来上がる【出麹】前夜は、最も麹菌が活発に活動するために温度が上がりやすく、その温度を抑えるために夜中もかぶせた布の枚数を少なくしたり、少し手を入れて放熱させたりとほぼ徹夜の状況です。
麹菌のもつ糖化酵素の力で米のでんぷんを糖分に変え、お酒を発酵させる酵母菌の栄養源とすると同時に、たんぱく質を分解してお酒のさまざま味のベースを作る大切な作業で、
昔から『一、麹(こうじ) 二、もと 三、造り』といわれ、酒造りの中でも最も重要な工程です。
  
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| 酒母仕込み |
美味しいしお酒を造るためには、ゆっくりと時間をかけて発酵させることが大切です。
そのために、酵母菌が順調に活動すために、まず少量のもろみを造ります。これが【酒母仕込み】というものです。一度に大量のお米を仕込むと酵母菌が消化できず良いお酒になりません。
今回の『九州大吟醸』の仕込みには、精米したお米を全体で1000kg使用しますが、酒母では、そのうちの20%のお米を使用します。約50度くらいに暖めた仕込み水の中に、麹の繁殖した麹米と40度程度に冷やした蒸米をいれてお米の【糖化作業】を行ないます。その後、温度を25度くらいまで落とした後で酵母菌を入れて発酵が始まります。ここから約1週間くらいかけて酵母菌が増殖し、この後の大きな仕込みに耐えうるお酒の元が出来上がります。
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| もろみ仕込み(3段仕込み) |

酒母と同じく、残りの8割のお米を一度に仕込むのではなく、3回【3段仕込み】に分け、仕込むお米の量を増やしていきます。
まず、最初は【添仕込み】、出来上がった麹米を、蒸米(15度くらいに冷やして使用)、仕込み水と合わせ仕込みます。翌日は【踊り】といい、仕込みはせずに酵母菌の増殖を静かに待ちます。そして、【仲仕込み】、翌日の【留仕込み】(添仕込みと同様に、麹米と蒸米、仕込み水を併せて仕込みます)を経て、使用する原料がすべて発酵タンクの中に入り、酵母菌の発酵作用(麹菌の糖化酵素によって糖化されたでんぷんを酵母菌がアルコールと炭酸ガスに変えること)により、少しずつお酒に変わっていきます。今回の『九州大吟醸』は、やさしい香りとまろやかな味わいを目標としたので、その特徴に合う酵母菌を選定し、もろみを発酵させる期間も通常のもろみより少し長い35日間をかけて低い温度で醸造されました。もろみの最終日の分析値は、ほぼ予定通りのアルコール度数17%に仕上がりました。
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| 上槽(しずく搾り)作業 |
今回予定した酒質は、【日本酒度】=日本酒の甘さ辛さを表現する単位でプラス2度のやや辛口が目標でしたから、毎日お酒の成分分析を行ない目標の酒質となったところで【上槽作業】となりました。
  
通常は、酒槽(さかふね)と呼ばれる長方形の搾り機の中に袋詰めしたもろみを積み重ねて、上から圧力をかけて搾りますが、今回は、昔ながらの方法で【しずく搾り】を行ないました。
しずく搾りとは、出来上がったもろみを酒袋といわれる、搾り用の袋に入れ、写真のように、タンク内に吊り下げ、重力の力だけで(圧力をかけずに)搾る方法です。九州大吟醸の「しずく搾り」はこのような方法で搾られました。機械による余分な圧力がかからない分、お酒の良い部分のみが採れる贅沢な搾り方です。
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| 瓶詰め作業 |
上槽した酒は、タンクに移動し、約2日間静置して【オリ引き作業】お酒の中で浮遊するオリといわれる、もろみの成分を沈殿させ、タンクの下部の栓から静かに取り除きます。その後、すぐに瓶詰めされ、マイナス2度で貯蔵されながら出荷を待ちます。
  
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| 新キャンパスでのお披露目会 |
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3月8日九州大学新キャンパスで、梶山総長を始めたくさん方々に参加いただき『九州大吟醸』のお披露目会が行われました。
  
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